【ともか’s ピックアップ】20160509 ポケモンのサトシ、英語では"Ash Ketchum"??⑴
最近、朝7時に起床してテレビ東京の『おはスタ』を見ることを日課としているのですが、先日面白い特集をやっていました。
それは、「ポケモンの名前は国によって変わる」という内容のものでした。
例えば、ディズニーキャラクターでしたら、全世界共通”Mickey”は「ミッキー」ですし、”Minnie”も「ミニー」ですよね。他のキャラクターもほとんどはそのままカタカナで日本語になっています。(『南部の唄』の”Br’er Rabbit”→「ウサギどん」、『バンビ』の”Thumper”→「とんすけ」など例外はあります)
固有名詞は、翻訳されても変わらないものだと、わたしは勝手に思い込んでいました。
中でも、「ピカチュウ」や「ライチュウ」などは、そのまま”Pikachu”、”Raichu”など翻訳されていますが、他のポケモンのほとんどは別の名前となって各国で親しまれています。
たとえば、「コラッタ」は英語で”Rattata”、ドイツ語で”Rattfratz”、フランス語で”Rattata”だそうです。
他にも、「ニャース」は英語で”Meowth”、ドイツ語で”Mauzi”、フランス語で”Miaouss”。(英語での猫の鳴き声はmeowなのでなるほどとなるような翻訳。。)
似ているようで、全く違う名前になっており、外国人が発音しやすい名前に翻訳されているようです。
さらに登場人物も、「サトシ」は"Ash Ketchum"(SatoshiからASHをとってAsh、Catch 'em all!=ポケモンゲットだぜ!からKetchum)、「カスミ」は”Misty”(霞=霧だから?w)ですし、「タケシ」は”Brock”、「オーキド博士」は”Professor Oak”、「ムサシとコジロウ」は”Jessie and James”と表記されているらしいです。(適当w)
名前もちがうのなら、技名はどうでしょう?
- ピカチュウの代表技「10万ボルト」は英語で”Thunderbolt”(=雷電、10万をそのまま訳すと長くなってしまうからか?)
- 「なみのり」は英語で”Surf”(そのままw)
- 「ヘビにらみ」は英語で”Glare”(=ギラギラと光る、なので直訳ではないですがなるほど)
ここら辺は、なるほど、となるような訳ですが、次に挙げるのは、一瞬、ん?と考えさせられるようなものです。
- 「ねこにこばん」は英語で”Pay Day”
この技は、ことわざの猫に小判から来ていると考えられますが、いくら値打ちのあるものでも、その価値がわからないものに与えても無駄だという意味がありますよね。この技は、ポケモンたちがお金をばらまくようなモーションの技です。また、その勝負の終わりに少しだけお金が多くもらえるという効果のある技です。
お金が多くもらえることから、英語訳では”Pay Day”(=給料日)という訳になっているのでしょう。一方で、日本語のことわざの意味が無視されているようなこの訳ですが、たしかに一言でことわざを英語に訳すことはとても困難です。(英語で「猫に小判」は”caviar to the general”=一般人にキャビアを与える、という言い回しがありますが)
なので”Pay Day”という訳は、子供向けのゲームとして、わかりやすい訳といえるのではないでしょうか。
次のふたつは、英語に存在していない単語の技を訳したものです。
- 「いあいぎり」は英語で”cut”
この技は、刀を使用した古武道における「居合い斬り」を元にしていると考えられます。そもそも「居合い斬り」とは、日本刀を鞘におさめた状態で腰に刀をつけ、鞘から抜き放つ動作によって攻撃を加える日本武芸のひとつです。
英語圏には、刀で戦う文化がそもそもないわけですから、当然そんなものが、英語に直訳できるわけはなく”cut”という訳になったのでしょう。
(ポケモンの技自体も、ただ斬った軌跡のようなものが画面を横切るだけのモーションでしかないのですが。。)
それにしても”cut”=切る、という訳はあまりにも連想される情景がなさすぎて、さみしいような気もしてしまいますが(笑)日本人なら、どんな技かがわからずとも、自然に日本刀が頭に思い浮かぶのではないでしょうか?
- 「とんぼがえり」は英語で”U-turn”
とんぼ返りとは、とんぼが飛んでいるとき軽く身をひるがえして方向転換するような動作に例えて、ある場所にいって用を済ませたらすぐ戻ってくる、というような意味があります。ポケモンの技においても、相手に攻撃を加えたあと、同ターンに戻ってきて他のポケモンと交代することが出来る、という能力です。(普通なら、攻撃と交代は同ターンではできない)まさに、とんぼ返りの言葉が当てはまるような技です。
しかし、これが”U-turn”という単語に訳されてしまうと、ただ180度回転するという意味になってしまいます。「とんぼがえり」の意味をそのまま訳すとなると、”flip”=反転する、というような単語が使えるのですが、これも物理的な部分しか訳せておらず、用を済ませてすぐに戻ってくる、というその動作から例えられた意味を訳すことはできないのです。
次は、文化的な単語の技を訳したものです。
つづく。。。