半蔵門御散歩雑談/ODR Pickups

株式会社ODR Room Network

このブログは、株式会社ODR Room Networkのお客様へのWeekly reportに掲載されている内容をアーカイブしたものです。但し、一部の記事を除きます。ODRについての状況、国際会議の参加報告、ビジネスよもやま話、台湾たまにロードレーサーの話題など、半蔵門やたまプラーザ付近を歩きながら雑談するように。

【ODRピックアップ】20160502 五月病

 【ODRピックアップ】20160502 五月病

 

この時期になるとよく聞く病気(?)です。

 

新しい学校で、新しい会社で、新しい人間関係と環境の中で、自分を見失い、自信を失い精神的に不安定となる状態、ただ、最近は、そんな気分の人は1年じゅう、ここかしこに溢れているような気がします。

以前、取締役をしていた会社でもそんな”子”(彼ら、彼女らは、”子”と呼びたくなります)たちがいました。元気に頑張ろうとしているのですが、仕事に集中できない、同僚とも話せないという状態になり、頑張りの限界が頂点に達してしまい、何かのタイミングで支えている糸が切れてしまうと、やがては、会社に出てこられなくなってしまっていました。
我々も家まで様子を見にいったり、カウンセリングしたりして、その際は「やってみます、やれそうです」となりますが、やはり、完全復帰までに至らせることはできませんでした。ううむ。。無力感再び。

 

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連休の前日、フィリピンに帰省する友人(の奢りで)と夕食に行きました。幼児に英会話を教えている彼女は、多分五月病などは無縁の、いつでも輝く笑顔パワー。いつもながら、アルコール抜きの食べまくりながら、人生談義。

 

「周囲を考えないヤツが多い」と彼女は力説します。
「自分だけ良ければいいというやり方は長続きしない」という彼女は、非常に日本的な感覚の持ち主です。
「仕事の関係でも、友情が成立しなければ長続きしない」と考えているので、「やなやつとは付き合わない」という点は徹底しています。

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5月病的な心情になると、自分は必要なのか?自分とはなんだ?と「自分探し」路線にいってしまう場合があります。周囲との関係に疲れて、周囲に影響されない確固とした自分を見つけたくなる。。。しかし、"周囲の何か"との関係なくして、自分を定義できるのでしょうか?
人間関係が厭で、誰もいない自然の中に身を置く?山小屋でこもる?生きる為には、食料を調達しなければいけません。野生の危険な動物から身を守る?意地悪な人間より危険です。「大丈夫?」と声をかけられることもない。。耐えられますか?

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彼女の力説に対して、私は昔からの自説。

f:id:emandai34:20160422104146j:plain「石が石なのは、他のものが石じゃないからだ。全ては周囲との関係においてしか、存在しない」(科学的ではないので悪しからず)

 

太古の地球。
ドロドロの混沌の中から、土や石、水、海、酸素を含む空気となり、地球の環境ができていくとき、石は勝手に、自律的に、石になったのではないでしょう。水が水として行く過程で、空気が空気になる過程で、石も石になれた。水も空気も同じように、他の構成要素との関係で成り立って行った。

自分の定義は他との関係があるからできるのです。

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ウォルトディズニー映画「王様の剣」の中で、魔法使いマーリンが魚になって泳ぐ時に唄います。

「左と右が世界を回す、昼と夜が世界を回す、上下あるから、高さも低さも、あちらがあるのでこちらもある」

他との関係があるから、自分がある。


受け身?いえ、真実です。